いつもと違う場所でその土地の人と触れ合うことで、日常から離れ、リフレッシュをし、新しいアイディアがわいてくることがあります。
しかしながら、忙しい現代では旅にでることもそう簡単なことではないのかもしれません。
そのようなときは、時間の旅にでるのも良いでしょう。
現在生活している場所を過去にさかのぼってみることも一つの旅の形ではないかと思っています。
今回は時間の旅をひとつ紹介したいと思います。
江東区に小名木川という川が流れています。
この川は江戸時代に江戸に幕府直轄地であった行徳塩田から塩を運ぶために徳川家康の命によって掘られた運河であったそうです。
行徳が塩田であったということも驚きでしたが、地名に市川塩浜など塩に関する地名があるのもそのゆかりが感じられます。
また、箱崎に行徳河岸というものがあり、利根川を経由して銚子や北日本との一大物流拠点となっていたことも当時の水運の盛んなころが思い浮かべられます。
江戸城をつくった石や木材もここを経由して運ばれたことからも偉大な歴史を感じます。
小名木川と隅田川の合流地点には松尾芭蕉の庵史跡が見えてきます。
芭蕉が晩年断続的に暮らした地域だといわれ、小名木川に舟を浮かべて句を詠んだということからも当時から風光明媚な土地であったことが思われます。
また、小名木川と隅田川の合流地点近くに「萬年橋」という歴史ある橋があります。
ここは、有名な浮世絵である葛飾北斎の富嶽三十六景、歌川広重の名所江戸百景にも描かれた歴史ある場所です。
浮世絵をみるとかなり橋脚の高い橋であったことがわかり、これも物流のための大きな船が行き来するためのものであったといわれています。
現在と過去、周辺の景色は変われどもその土地に住んだ人たち、当時の暮らしの様子を想像することで、非日常を感じることができ、気分もリフレッシュすることができます。
皆さんも、ぜひ浮世絵や古地図、当時の文献などを片手に、時間の旅に出てみてはいかがでしょうか。
更新:2017年2月2日
ご質問、ご相談、資料請求はこちらからお気軽にお問い合わせください。
Copyright (C) TOPPAN TRAVEL SERVICE CORP. All Rights Reserved.